事例・冷凍パスタ「彩々野菜」から学ぶネーミングのコツ|音の繰り返し
「彩々野菜」シリーズの売りは野菜がたっぷり入っていることです。
販売元の日本製粉さんのHP(*1)にも、以下のような記載があります。
野菜がたっぷり入った彩々野菜シリーズを2品開発しました!
野菜がたっぷり取れるように、全体の重量のなんと約20%の野菜を使用しました。
オーマイデリシリーズとオーマイ食べるスープシリーズと一緒に食べると、1日の摂取目安量の約1/3の野菜が採れます。
何種類か食べ比べてみましたが、「彩々野菜 海老と5種野菜 ペペロンチーノ」(*2)がおススメです。
野菜の存在感が半端ないんです!
レンジでチンするとこんな感じ。
結構、野菜が入っていると思いませんか?
スナップえんどうやブロッコリー、ズッキーニや揚げなす等、大ぶりの野菜がゴロゴロ入っています。
赤と黄色のピーマンも入って、彩りも鮮やかです。冷凍食品なのに野菜の食感もかなり残っているんですよね。
オイル系のパスタなので、比較的さっぱりしています。
鷹の爪の辛味もかなり効いています。
クリーム系のパスタはちょっと重いなぁという時に最適です。
紙トレー入りなので、温めてそのまま食べられます。
お皿を洗わなくていいのが嬉しいですね。
ネーミングテク「音の繰り返し」
さて、この「彩々野菜」。
日本製粉の登録商標です(商標登録5630019(*3))。
この商品名で見習いたいのが、音の繰り返しです。
音を抜き出してみると、こんな感じです。
● 「サイサイ ヤサイ」と、語尾で韻を踏んでいる
● 「サイサイ ヤサイ」と、「サイ」を3回繰り返している
「彩々」と「野菜」を組み合わせることによって、語呂がよく、覚えやすいキャッチーな商品名になっているということが分かります。
また、文字のチョイスにも注目してください。
「彩々」という文字からは、
● 彩り鮮やか
というイメージが喚起されますよね。
「野菜」という生鮮品に「彩々」の語を組み合わせることで、「彩り豊かな野菜が沢山入っている」、「ヘルシー」というイメージを喚起させ、冷凍食品のネガティブなイメージ(非健康的)を覆すことに成功しているのです。
商品の内容を直接説明するのではなく、イメージさせることが大事
中小企業さんから商標登録を依頼される商品名には、その商品の内容を直接的に説明しているような商品名が多いです。
「たっぷり野菜××」とか「ヘルシー××」のような…。
このような説明的な商品名は内容がわかりやすい反面、ありきたり過ぎて覚えてもらうのが難しい場合があります。
また、その商品の内容を説明しているにすぎない(記述的商標である)として、商標登録を認められないケースも少なくないです。
ですから、ネーミングの際には、その商品の内容を直接的に説明するような名前だけではなく、その商品のセールスポイントを購買者にイメージしてもらえる名前も併せて考えてみてください。
まとめ
ネーミングのコツは、商品の中身を直接伝える(説明する)だけではなく、購買者に商品のイメージを思い浮かべてもらう(イメージを喚起させる)ような名前を考えることです。
「彩々野菜」のようなセンスのよい商品名を考えてみてくださいね。
関連サイト
(*1)野菜たっぷり「オーマイプレミアム 彩々野菜」シリーズ発売|日本製粉
(*3)商標公報5630019|商標番号照会|特許情報プラットフォーム
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