事例・高級食パン店「乃木坂な妻たち」から学ぶネーミングのコツ|ターゲットを明示する

中小企業専門・クロスリンク特許事務所(東京都中央区銀座)の代表弁理士・山田龍也(@sweetsbenrishi)です。
 

この記事は、「ネーミング」に関する記事です。

「新商品に名前を付けないといけないのに良い名前が思いつかない…。」
「自分にはセンスがないからネーミングは無理…。」

そんなお悩みをよく聞きます。

でも結論から言ってしまうと、ネーミングにセンスは不要です。

確かにセンスはないよりあった方がよいかもしれません。
でも、殆どの人はそれ以前のところで引っかかっています。

ネーミングには理論(ロジック)があります。
理論に則って考えれば、誰でも良いネーミングはできるのです。

弁理士は商標登録の専門家です。
商標登録の依頼を受ける中で、様々なネーミングについて相談されています。
その弁理士が商標登録の実務の中で蓄積してきた、センスに頼らないネーミングのコツをお伝えします。

事例・高級食パン店「乃木坂な妻たち」から学ぶネーミングのコツ|ターゲットを明示する

先月19日、北海道・札幌で高級食パン店がオープンしたことがニュースとなりました。

元記事:
高級食パン専門店「乃木坂な妻たち」は19日開店、オープン記念のプレゼントも|リアルエコノミー

 

その店目が「乃木坂な妻たち」。

このちょっと風変わりな店名について、ネーミングのポイントを押さえながら解説していきます。

(1)コンセプトをイメージさせる

「乃木坂な妻たち」を分解すると、「乃木坂な」+「妻たち」。

「乃木坂な」は「乃木坂的な」「乃木坂風の」程度の意味合いと考えて良いでしょう。
この部分がお店のコンセプト(=ハイグレードな食パン)を示しています。

 

このお店のパンの特徴は、

● オーナーが厳選した小麦粉、バター、塩、生クリーム
● 独自製法で作られる絹のように白い、きめ細やかな生地
● ふんわりとした口溶けの良さ

スーパーで売っているのとは違う、高価格帯の食パンであることを売りにしているわけです。

これを「乃木坂な」という言葉で表現しています。

 

「乃木坂」というと、

● 六本木や赤坂、青山にほど近い
● 都心にしては緑が多く、閑静な住宅街
● どことなくハイソ・セレブな印象

そんなイメージを持った街です。

この乃木坂の街の持つイメージを商品の食パンに投影しているわけです。

(2)ターゲットを明示する

言わずもがなですが、「妻たち」の部分はターゲットが主婦層であることを示しています。

味にうるさい主婦たちを取り込んでいこうという作戦です。
一度、美味しいものを知ってしまったら、スーパーの食パンには戻れませんからね。
リピーターも出てくるはずです。

そして、このお店はイートインも併設しています。

パンを買いに来たついでに、高級食パンを使ったトーストとコーヒーで贅沢なひととき。
そんな主婦も増えそうです。

(3)人気者にあやかる、流行に乗っかる

ネーミングには、流行に乗っかる、人気者にあやかるというやり方もあります。

「乃木坂」といえば、今、大人気なのが「乃木坂46」。

人気グループと同じ「乃木坂」を持ってくることで、話題を作ることができます。
お店の名前も覚えてもらいやすいはずです。

丸パクリはダメですが、この程度の便乗具合であれば問題にはなりません。

人気者、流行を名前の一部に取り込んでいくという方法はアリだと思います。

まとめ

ネーミングの際に、ターゲットを意識するというのは大事です。

「これは自分のための商品だ!」と思ってもらうこと。
それが、商品のファンを作っていく第一歩なのです。

この話題についてはTwitterにも投稿しています。
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