事例・エスビー食品「5/8レトルトシリーズ」から学ぶネーミングのコツ|リバイバルでも時流に合わせる

中小企業専門・クロスリンク特許事務所(東京都中央区銀座)の代表弁理士・山田龍也(@sweetsbenrishi)です。
 

この記事は、「ネーミング」に関する記事です。

「新商品に名前を付けないといけないのに良い名前が思いつかない…。」
「自分にはセンスがないからネーミングは無理…。」

そんなお悩みをよく聞きます。

でも結論から言ってしまうと、ネーミングにセンスは不要です。

確かにセンスはないよりあった方がよいかもしれません。
でも、殆どの人はそれ以前のところで引っかかっています。

ネーミングには理論(ロジック)があります。
理論に則って考えれば、誰でも良いネーミングはできるのです。

弁理士は商標登録の専門家です。
商標登録の依頼を受ける中で、様々なネーミングについて相談されています。
その弁理士が商標登録の実務の中で蓄積してきた、センスに頼らないネーミングのコツをお伝えします。

事例・エスビー食品「5/8レトルトシリーズ」から学ぶネーミングのコツ|リバイバルでも時流に合わせる

エスビー食品が「5/8レトルトシリーズ(カレー・ハヤシ)」を新発売しました。

参考:「軽く食べたい!」ニーズに応え、ちょうどいいサイズの『5/8レトルトシリーズ(カレー・ハヤシ)』新登場!|おためし新商品ナビ

 

今日は、この「5/8レトルトシリーズ」について、ネーミングのポイントを押さえながら解説していきます。

(1)時流にマッチした商品名にする

この「5/8レトルトシリーズ」は、カレーの量を通常の8分の5に減らしたレトルト食品です。

カレーを食べたい。
でも、ダイエットをしているから量は控えておこう。

そんな人には、半人前より少しだけ量が多い、「5/8」という量が絶妙なわけです。

 

最近、糖質はすっかり悪者になってしまいました。
何かと言うと、糖質制限、糖質カット…。

「5/8レトルトシリーズ」は、そんな時流にマッチした商品名と言えます。

ネーミングをする際に、今の時代に合った名前かどうかはチェックするようにしましょう。

うまく時代にハマれば消費者に受け入れられる可能性が高まります。
逆に、時代に沿わない名前を付けてしまうと苦戦しますので要注意です。

(2)ヒット商品の名前のリバイバル

「5/8」と聞いて、どこか懐かしさを感じる人も多いのではないでしょう。

「5/8チップ」。
1979年に発売されたエスビー食品のポテトチップスです。

通常より小さめのポテトチップス。
女性でも口に入れやすいサイズを追求し、「5/8」にたどり着いたわけです。
それで、商品名も「5/8チップ」としました。
この「5/8チップ」は、食べやすさとそのネーミングの斬新さがウケて、大ヒット商品となりました。

昭和世代なら誰もが知っているヒット商品。
「5/8レトルトシリーズ」はそのヒット商品の名前をリバイバルさせたものなのです。

ネーミングで煮詰まったとき。
自分の会社の過去のヒット商品の名前を再利用できないか考えてみましょう。

(3)他の商品の名前を水平展開する

「5/8レトルトシリーズ」は、ポテトチップに使っていた商品名をレトルトカレーに水平展開したものです。

昔のヒット商品をそのまま復刻させた、リバイバル商品は結構ありますよね。
それも懐かしさを感じてもらうという意味では悪くはありません。
でも、ありきたりと言えばありきたり。

「5/8レトルトシリーズ」は別の商品の商品名をスライドさせて使っていますが、それがうまくハマっています。
元々は「女性の口に入れやすいサイズ」という意味合いだったわけですよね?
それを「ボリュームの少なさ」という今風な解釈にうまくすり替えています。

過去のヒット商品の名前を再利用する場合でも今風の解釈を付ける。
こうすることにより、単純な復刻版とは一味違う時流にあった商品名となるのです。

まとめ

今回の「5/8レトルトシリーズ」は昔の商品名をリバイバルさせたものでした。
それだけでなく、現在のヒット商品の名前を水平展開してもいいんです。

要はヒット商品のブランド力を他の商品にも波及させていくこと。
それが大事なんです。

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