ネーミングのコツ|重ね言葉の違和感で印象づけた「黒のブラックサンダー」

中小企業専門・クロスリンク特許事務所(東京都中央区銀座)の代表弁理士・山田龍也(@sweetsbenrishi)です。
 

この記事は、「ネーミング」に関する記事です。

「新商品に名前を付けないといけないのに良い名前が思いつかない…。」
「自分にはセンスがないからネーミングは無理…。」

そんなお悩みをよく聞きます。

でも結論から言ってしまうと、ネーミングにセンスは不要です。

確かにセンスはないよりあった方がよいかもしれません。
でも、殆どの人はそれ以前のところで引っかかっています。

ネーミングには理論(ロジック)があります。
理論に則って考えれば、誰でも良いネーミングはできるのです。

弁理士は商標登録の専門家です。
商標登録の依頼を受ける中で、様々なネーミングについて相談されています。
その弁理士が商標登録の実務の中で蓄積してきた、センスに頼らないネーミングのコツをお伝えします。

ネーミングのコツ|重ね言葉の違和感で印象づけた「黒のブラックサンダー」|本日のポイント

有楽製菓がチョコレート菓子「ブラックサンダー」の関連商品「黒のブラックサンダー」の販売を開始しました(2019.3.25)。

 

今日は、この「黒のブラックサンダー」が題材です。

「黒のブラックサンダー」から学びたいネーミングのコツは以下の3つです。

人気商品のバリエーションであることを明示する
既存の商品とのコントラストを出す
重ね言葉の違和感で印象づける
では、「黒のブラックサンダー」からネーミングのコツを学んでいきましょう!

ネーミングのコツ①|人気商品のバリエーションであることを明示する

ネーミングのコツ、1つ目は

人気商品のバリエーションであることを明示する

ことです。

言葉には直接的に導かれる意味内容だけでなく、その言葉の持つイメージがあります。
そのイメージを利用することで、

人気商品のバリエーションであれば、その人気商品のファンが注目してくれる

からです。

 

「ブラックサンダー」は言うまでもなく、有楽製菓の人気商品・主力商品です。

体操の内村航平選手の好物としてもよく知られています。

商品名を「黒のブラックサンダー」とすることで、

「ブラックサンダー」のバリエーションであることが明らかになり、ブラックサンダーのファンは間違いなく注目してくれる

のです。

ネーミングのコツ②|既存の商品とのコントラストを出す

ネーミングのコツ、2つ目は

既存の商品とのコントラストを出す

ことです。

既存の商品の商品名と対比するような商品名とすることで、

話題性や相乗効果を見込める

のです。

 

実は、有楽製菓は「白いブラックサンダー」という商品を既に販売しています。

 

「黒のブラックサンダー」は「白いブラックサンダー」のカウンターパート、即ち、対応する商品になっているわけです。

 

「白」と「黒」。

こうしてコントラストを付けたネーミングにすることで、話題性が出てきます。
「『白』の次は『黒』かー!」みたいにね。

また、対応する商品を作ることで相乗効果を望めます。

既存の商品の商品名と対比するような商品名とすることで、

「黒のブラックサンダー」とともに、旧商品の「白いブラックサンダー」も買ってもらえる

効果を期待できるのです。

ネーミングのコツ③|重ね言葉の違和感で印象づける

ネーミングのコツ、3つ目は、

重ね言葉の違和感で印象づける

ことです。

重ね言葉の違和感によって、

商品に興味を持ってもらうことができる

からです。

 

「ブラックサンダー」の「ブラック」はココアクッキーの色に由来しています。
「ブラックサンダー」には、元々、「ブラック(黒)」という言葉が商品名に入っているわけです。

だから、「黒のブラックサンダー」は重ね言葉です。
「頭痛が痛い」とか、「馬から落馬する」とか、みたいなね。

この重ね言葉は文法的に誤りであるとも言われています。

こうすることで、「えっ。どういうこと?」と、興味を持ってもらうことができます。

名前に興味を惹かれた人が商品を手に取ります。
そして、パッケージをよく見ると、「キレる!ビター感!」というキャッチフレーズが書いてある。

「あー。なるほど!ブラックチョコレートか。いつものブラックサンダーよりビターなわけね!」と、商品の内容が伝わるわけです。

 

ネーミングは分かり易さが大事です。
その一方で、分かり易すぎるとサラッと流れてしまって、記憶に残り難い。

だから、あえて重ね言葉のようなおかしな言葉遣いをし、

違和感をフックにすることで商品名の印象を残している

というわけです。

ネーミングのコツ|重ね言葉の違和感で印象づけた「黒のブラックサンダー」|まとめ

「黒のブラックサンダー」から学びたいネーミングのコツは、

人気商品のバリエーションであることを明示する
既存の商品とのコントラストを出す
重ね言葉の違和感で印象づける
でした。

商品名はあまりに説明的だと個性がなくなり、覚えてもらい難くなります。

ちょっとした違和感、ひっかかり、モヤモヤする感じ。
商品名の中に、こういうフックとなる部分を作ってあげることで、印象に残る名前にすることができるのです。

ぜひ取り組んでみてください!

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