【ネーミング例】「シンポテト」(ポテトチップの商品名)

今回の事例はカルビーの「シンポテト」です。
カルビーが新しく発売したポテトチップですね。

では、「シンポテト」から真似ぶべきポイントを紹介していきます。

先にポイントを挙げておきましょう。以下の3つです。

① 商品の特徴+商品の内容
② カナ書きにして複数の意味を持たせる
③ 有名な言葉をなぞる
では、それぞれのポイントについて解説していきます。
目次

【ネーミングのコツ①】商品の特徴+商品の内容

商品名等の名前には「型」があります。
最も基本的な「型」が「商品の特徴+商品の内容」という型です。

「シンポテト」でもこの基本的な型を使っています。

「シン」が商品の特徴を示す部分。
「ポテト」が商品の内容を示す部分。

この2つを合体させて「シンポテト」です。

「シンポテト」は「カルビー最薄」を「売り」にする薄型のポテトチップです。
その特徴を表したのが、「シン(thin=薄い)」。

「ポテト」は、商品のカテゴリーである「ポテトチップ」または、商品の原材料である「ポテト」を表しています。

まだネーミングに慣れていない方、ネーミングに苦手意識がある方。
まずは、この「商品の特徴+商品の内容」という型をマスターしましょう。

非常にシンプルで商品の内容が伝わり易い、ネーミングの王道です。

この型を使ってみたい方は、

例えば、

暖かい+靴下の「まるでこたつソックス」
焼きそば+モチモチ食感の「焼きそばモッチッチ」
とんかつ+ジューシーな味わいの「とんかつは飲み物。」

等も参考にしてみてください。

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【ネーミングのコツ②】カナ書きにして複数の意味を持たせる

文字には、音を表す「表音文字」と、意味を表す「表意文字」があります。
日本語で言うと、ひらがなやカタカナは表音文字、漢字は表意文字です。

漢字はその文字自体が意味を持ちます。
一方、ひらがなやカタカナは文字自体に特定の意味を持ちません。

だから、商品名で特定の意味内容を伝えたいときは表意文字である漢字を使います。
逆に、商品を手に取った人に名前の解釈を委ねたり、名前に複数の意味を含ませたい場合には、名前をカナ書きにするとよいのです。

このように言葉に複数の意味を持たせる手法を「マルチミーニング」と言います。

「シンポテト」の「シン」には、「thin(薄い)」と「新(新しい)」の2つの意味を含ませています。ダブルミーニングですね。

アルファベットで「thin」と書いてしまうと、「薄い」という意味にしか読めません。
漢字で「新」と書いてしまったら、「新しい」という意味しか伝わらなくなってしまいます。

「シンポテト」では、「シン」とカナ書きにすることで、名前に2つの意味内容を持たせることに成功しているのです。

マルチミーニングを使ったネーミングとしては、

例えば、

知らずに貯まる+白玉の「しらたま」

等があります。

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【ネーミングのコツ③】有名な言葉をなぞる

商品名やサービス名は覚えてもらってなんぼです。

商品名というと、とかく斬新な言葉を付けたくなるものです。
でも、新しい言葉はそれが浸透して定着するまでに時間がかかります。
どこかで聴いたことがあるような響きの方が覚えやすいのです。

そのような意味で、「有名な言葉をなぞる」というネーミング手法は、商品名を覚えてもらうという意味で非常に有効な方法です。

ヤマダは「シンポテト」という商品名を見た時にある言葉を思い出しました。

それは、「シン・ゴジラ」です。
エヴァンゲリオンの庵野秀明さんが監督した最新版のゴジラ映画のタイトルですね。

「シンポテト」も、語頭が「シン」で、文字数は5文字。
バッチリ合っています。

「シンポテト」って、「シン・ゴジラ」に似てるなぁ…

そう思わせるだけで、記憶の定着率が上がるわけです。

自分の商品の名前を付ける時に、誰もが知っている有名な言葉をなぞる、語感を当てていく。
これはネーミングの手法として覚えておいてください。

有名な言葉をなぞった商品名・サービス名としては、

人気漫画「ベルサイユの薔薇」を連想させる「ベルサイユの豚」
「クロネコヤマト」のサービスであることが一発でわかる「ロボネコヤマト」
人気競走馬「ディープインパクト」を連想させる「BEEF IMPACT」

等があります。

これらのネーミングについても参考にしてみてください。

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【ネーミングのコツ】まとめ

「シンポテト」のネーミング、いかがでしたか?

ネーミングのポイントは、

① 商品の特徴+商品の内容
② カナ書きにして複数の意味を持たせる
③ 有名な言葉をなぞる

です。

特に、「②カナ書きにして複数の意味を持たせる(マルチミーニング)」は使って欲しいテクニックです。

商品の特徴をダイレクトに伝えるのではなく、意味内容を曖昧にしておく。
こうすることで、手に取った人の想像力でイメージを広げてもらうことができます。

ぜひ、使ってみてください!

ネーミングに興味が出てきた人へ

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