ネーミング例・徹底解説!|睡眠補助食品「ネルノダ」 

中小企業専門・クロスリンク特許事務所(東京都中央区銀座)の代表弁理士・山田龍也(@sweetsbenrishi)です。
 

この記事は、「ネーミング」に関する記事です。

「新商品に名前を付けないといけないのに良い名前が思いつかない…。」
「自分にはセンスがないからネーミングは無理…。」

そんなお悩みをよく聞きます。

でも結論から言ってしまうと、ネーミングにセンスは不要です。

確かにセンスはないよりあった方がよいかもしれません。
でも、殆どの人はそれ以前のところで引っかかっています。

ネーミングには理論(ロジック)があります。
理論に則って考えれば、誰でも良いネーミングはできるのです。

弁理士は商標登録の専門家です。
商標登録の依頼を受ける中で、様々なネーミングについて相談されています。
その弁理士が商標登録の実務の中で蓄積してきた、センスに頼らないネーミングのコツをお伝えします。

ネーミング例・徹底解説!|睡眠補助食品「ネルノダ」

今回取り上げるネーミング例は、睡眠補助食品「ネルノダ」(ハウスウェルネスフーズ)です。

 

 

「ネルノダ」のネーミングの良い点は以下の3つです。

商品の容を説明していない
購入者がその商品で得られる価値をイメージさせている
独特の語感で類似商品から差別化している
では、ネーミング例「ネルノダ」について徹底解説していきます!

ネーミング例「ネルノダ」徹底解説!①|商品の内容を説明していない

ネーミング例「ネルノダ」の良い点、1つ目は、

商品の内容を説明していない

という点です。

 

「えっ?商品名って商品の内容を説明するものじゃないの?」

 

そう思った方も多いかもしれません。

でも、

商品の内容を説明するにすぎない商品名は見た人の印象に残り難い

のです。

 

医薬品や特定保健用食品(トクホ)、機能性表示食品等の場合、「商品の内容」とは配合成分を指します。

「ネルノダ」はGABA(γ-アミノ酪酸)というアミノ酸を配合した、睡眠の質を向上させるための機能性表示食品です。
このような商品の場合、「GABA」とか「アミノ酸」といった配合成分をアピールする商品名になりがちなのです。
例えば、アミノ酸を配合した飲料の商品名に「アミノサプリ」(キリン)、「アミノバイタル」(味の素)等がありますよね。

でも、アミノ酸を配合した商品は山ほどあります。
そうすると、どの商品も似たり寄ったりの名前になりがちで、購入しようとする人の印象に残り難いのです。

 

即ち、ネーミングをする際には、

商品の内容を説明するにすぎない商品名は避けた方がよい

ということです。

ネーミング例「ネルノダ」徹底解説!②|購入者がその商品で得られる価値をイメージさせている

ネーミング例「ネルノダ」の良い点、2つ目は、

購入者がその商品で得られる価値をイメージさせている

という点です。

 

「ネルノダ」にはGABAというアミノ酸が配合されています。
それが商品の内容です。

でも、購入しようとする人からすると、何が入っているかは正直どうでもいいのです。

 

その商品を買うと、どんな嬉しいことがあるのか?

こっちの方が大事。

 

「ネルノダ」の「ネル」は「寝る」。

この商品が、

  • 睡眠に関する商品なのかな?
  • この商品を使えばよく寝られるのかな?

そういうことをイメージさせる商品名になっています。

「ネルノダ」という商品名では、具体的にどの程度、睡眠を改善するのかまではわかりません。
でも、商品名は短い文章です。
購入しようとする人の関心を惹ければ十分なのです。

 

即ち、ネーミングをする際には、

商品の内容よりも購入者がその商品で得られる価値をイメージさせる方がよい

ということです。

ネーミング例「ネルノダ」徹底解説!③|独特の語感で類似商品から差別化している

ネーミング例「ネルノダ」の良い点、3つ目は、

独特の語感で類似商品から差別化している

という点です。

 

睡眠に関する商品で、配合されている成分名ではなく、「睡眠」をイメージさせる言葉を使った商品名は他にもあります。

例えば、「グッスミン」(ライオン)、「ネナイト」(アサヒグループ食品)等がありますよね。

これらのネーミングを見ると、「寝る」、「睡眠」、「夜」をイメージさせる、どちらかと言うと優しい語感の商品名が多いですね。

 

そんな中で、「ネルノダ(寝るのだ!)」は断定系、命令調で、力強い感じがする商品名です。

他の商品名とはイメージが違う独特の語感の言葉を使って、他の商品とは一線を画しています。

  • 他の商品と区別(差別化)し易い
  • 語調が力強いので、何となく効きそうなイメージを与える

ということに成功しています。

 

即ち、ネーミングをする際には、

類似商品とは異なる独特の語感の言葉を使うことで、類似する商品から差別化することができる

ということです。

ネーミング例「ネルノダ」徹底解説!|まとめ

「ネルノダ」のネーミング、いかがでしたか?

「ネルノダ」のネーミングの良い点は、

商品の内容を説明していない
購入者がその商品で得られる価値をイメージさせている
独特の語感で類似商品から差別化している

です。

特に、「① 商品の内容を説明していない」は真似して欲しいポイントです。

私も商品名の相談を多数受けていますが、残念ながら商品内容の説明に留まっている商品名が殆どです。

商品名を説明するのではなく、

  • その商品で得られる価値を商品名に表す
  • 類似商品の商品名とは語感を変えて一線を画する。

こうすることで、購入しようとしている人の印象に残る商品名を作ることができます。

ぜひ、挑戦してみてください!

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