成功事例「BONX」に学ぶ、クラウドファンディング成功のためのコツ・秘訣

クロスリンク特許事務所(銀座・東銀座・新橋)のヤマダです。

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目次

はじめに

クラウドファンディングを実施すれば、必ず成功するというわけではありません。目標の支援金額を集めることができず、プロジェクトが失敗に終わることもあります。

ですから、過去の成功事例を分析することが大事なんです。

今日は、目標額100万円に対し、2,500%超の2,551万円を調達した、ウェアラブルトランシーバー「BONX」の事例を分析します。

「BONX」のクラウドファンディングが成功した4つの理由

「BONX」のクラウドファンディングが成功した理由は色々あると思いますが、私が着目したのは以下の4つです。

● 魅力的なプロダクト(製品)
● 共感を得られるプロジェクトページ
● お得感のあるリターン設計
● スタートダッシュのための仕掛け

これらは他のプロジェクトにも十分応用することが可能です。

以下、個別に説明します。

魅力的なプロダクト(製品)

クラウドファンディングを成功させるためにはプロダクト(製品)自体の魅力は必須です。ここが欠けてしまうと、いくら他の部分で頑張ってもプロジェクトを成功させることは難しいでしょう。

「BONX」はウエアラブルトランシーバーです。

● 耳掛け式で手が塞がらない。ポケットから取り出す必要もない
● スマホに無線接続して使うので、携帯が繋がる場所ならどこでも繋がる
● 喋ったときだけ電波が繋がるのでバッテリーや通信量(パケット)を節約できる
● 10人まで同時会話ができる

などの特徴があります(*1)。

「BONX」のメインターゲットはスノーボーダーです。

● 滑りながら仲間と普通に会話ができる
● 例えば、華麗なジャンプが決まった時など、感動をリアルタイムで仲間と共有することができる
● おしゃれなスノーボードファッションにもマッチするカラフルでクールなデザイン

こんなプロダクトは今までありませんでしたよね?

「BONX」はスノーボーダーの潜在的な欲求を満たしてくれる魅力的なプロダクトなんです。

共感を得られるプロジェクトページ

たとえ優れたプロダクトであってもその魅力がオーディエンスに伝わらないと支援は集まりません。

「BONX」のプロジェクトページには、

● 誰にでも「BONX」の魅力や活用シーンが一発で伝わる「動画」
● 共感を呼ぶ「開発のストーリー」
● これから支援しようとする人を納得させる「使用者の声」

が含まれています(*2)。

練習してた技が決まったときとか、いい雪当てたときは、「きたー!」ってすぐに仲間に言いたいじゃないですか。

でも、わざわざ手袋脱いでケータイでというわけにもいかないし、あとから伝えるのもあんまり意味がなくて、自分の感情が高まってるその瞬間に「これやばいね!」「すごいね!」っていうやりとりがしたいんですよね。

スノーボードをやってる人なら、思わず「そうそう!」って頷いてしまうんじゃないですか?

ターゲットの感情を揺さぶるコンテンツ。これが共感を呼び、たくさんの支援を集めることに繋がるのです。

お得感のあるリターン設計

魅力的なプロダクトであっても、リターンがイマイチだと支援が集まりません。

● 支援額に見合ったリターン
● 支援額に対してお得感のあるリターン

があるプロジェクトに魅力を感じ、支援したくなるのが人情なんです。

「BONX」のリターンを眺めてみると、

リターン 支援額 支援額/
BONX1個当たり
支援者数
BONX1個プラン ¥12,800 ¥12,800 0人
BONX2個セットプラン ¥19,600 ¥9,800 281 人
BONXTシャツ&
BONX5個プラン
¥48,000 ¥9,600 50 人
BONXTシャツ&
BONX5個プラン
¥49,000 ¥9,800 47 人

となっています。とてもわかりやすいデータです(笑) 支援者サイドから見てメリットを感じられるリターンを設計することが大事、ということです。

スタートダッシュのための仕掛け

「Makuake」さんのデータによると、

プロジェクトの初日に目標金額の30%以上を調達したプロジェクトの成功率は88%以上

だそうです。

日本人は行列に並びたい、ブームに乗りたい、という習性があります。立ち上げ当初から賑わっているプロジェクトを支援したくなるのです。

このため、スタートダッシュを決めることができれば、プロジェクトの成功にグッと近づくわけです。

スタートダッシュのための仕掛けとしては、リターンに「早期割引」を組み込む方法があります。早く申し込んだ支援者ほど得をするようなリターン設計にすることで、プロジェクトの初期に多くの資金を集めることができます。

「BONX」のプロジェクトでも、「超早期割引」「早期割引」をリターンに組み込んで、プロジェクト初期に支援を集める工夫をしています。

リターン 支援額 支援額/
BONX1個当たり
支援者数
超早期割引プラン
BONX1個
(限定100個)
¥7,800 ¥7,800 100 人
早期割引プラン
BONX1個
(限定1000個)
¥9,800 ¥9,800 224 人
超早期割引
BONX2個セットプラン
(限定100個)
¥15,000 ¥7,500 103 人
早期割引
BONX2個セットプラン
(限定500個)
¥19,000 ¥9,500 500 人
超早期割引
Tシャツ5枚&
BONX5個セットプラン
(限定20個)
¥42,000 ¥8,400 22 人

初期に協力してくれる支援者にプレミア感を感じてもらえるリターン設計をする。これにより、プロジェクトはスタートダッシュを決めることができます。

まとめ

「BONX」の事例分析、いかがでしたか?

クラウドファンディングを実施する際には、

● プロダクト(製品)
● プロジェクトページ
● リターン設計
● スタートダッシュ

の4つのポイントを押さえて進めていきましょう!

参考サイト

(*1)BONX公式

[blogcard url=”https://bonx.co/ja/”]

(*2)世界が僕らの遊び場になる!<BONX>ウェアラブルトランシーバー|GREEN FUNDING

[blogcard url=”https://greenfunding.jp/lab/projects/1316″]

山田 龍也
この記事を書いた人
弁理士/ネーミングプロデューサー/テキスト職人。中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。

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