弁理士の地域格差。地方に弁理士が少なすぎる件

弁理士には地域的な格差があります。生存分布が極端に偏っていて地方には弁理士が少なすぎるのです。地方の人は地域内での結びつきを大事にします。それはそれでいいけれど、もう少し視野を広げると違った世界が見えるかもしれませんよ。今日は大都市圏以外に拠点を持つ地方の企業様向けに自分に合った弁理士の見つけ方探し方を紹介します。

目次

静岡県三島市の行政書士・川合礼恵先生がご来訪

川合礼恵先生と

行政書士の川合礼恵先生が事務所に遊びに来てくれました。遠路はるばる静岡県の三島から。東京に研修を受けに来たようで、その足で立ち寄ってくれたんです。「お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください」なんて言うけれど、概ね社交辞令的で、本当に訪ねてくれる人は少ないのでね。自分のことを覚えていてくれるのは嬉しいもんです。

ユキエ先生とは開業当初に士業の勉強会で知り合って以来のお付き合いです。以前、三島に出張した時に事務所にもお邪魔しました。調べてみたら、2017年12月16日。実に約4年半振りのご対面です。まずは事務所裏のステーキ屋さん「牛庵」でランチ。限定メニューのハラミステーキで腹ごしらえをして、その後、事務所でじっくりお話をしました。

牛庵の限定メニュー「ハラミステーキ」

お土産で名物「うなぎパイ」を頂きました。甘いもの好きのヤマダには嬉しい限りです。ありがとうございます。

名物「うなぎパイ」

地方に士業が少なすぎる件

さて、本題に入ります。

ユキエ先生と仕事の話、営業の話、お客様の話、色々な話をしました。そうすると、「あぁ。地方って東京とは違うんだ…」と痛感しました。彼女は弁理士を紹介してくれと言われると、私のことを紹介してくれるそうです。でも、

地元の人がいい

と言われるんですって。

実際、私も似たような経験があります。福島まで出張して打ち合わせをし、その方は私に依頼したいと言ってくれました。ところが、その方の提携先が

地元の弁理士を使いたい

と言って譲らず、結局、破談になってしまったんです(苦笑)

地方の士業さんを選ぶのが良くないと言うつもりはないです。でも、地元という理由だけで決めるのではなく、もう少し視野を広げた方が良い選択をできるんじゃないか?そう感じています。

弁理士の地域分布は極端に偏っている

特に弁理士の場合、他の士業さんと比べても地域による人数のばらつきが激しいように見えます。日本弁理士会会員の分布状況(2022年04月30日現在)というデータがあります。

日本弁理士会の会員、約11,000人の分布状況(主たる事務所の所在地)を見ると、こんな感じです。

主たる事務所の所在地弁理士の数(人)%(全会員数に対して)
東京都6,25253.7
大阪府1,72614.8
神奈川県8587.4
愛知県5925.1
日本弁理士会会員の分布状況


主たる事務所の所在地が東京の弁理士が約6,200人と半数を占め、次いで大阪が約1,700人、神奈川が約850人、愛知が約590人。この4都府県で実に81%を占めています。いかに弁理士が大都市圏に偏っているかがわかりますよね。

開業当初、函館の企業様からご依頼がありましてね。すごく不思議に思って、

何でうちの事務所なんですか?札幌に行けば弁理士はいるんじゃないですか?

と聞いてみたんです。すると、

札幌まで特急で3時間以上かかります。羽田に飛んだ方が速いです

それに札幌は弁理士が少ないので弁理士を選ぶ余地がありません。技術分野が合う弁理士もいません

とおっしゃるんですよ。

「北海道ひろっ!」と驚くとともに、「数が少ないと技術分野が合う弁理士を捜すのも大変なのか。自分と感性の合った弁理士を見つけるなんて無理ゲーだな。」と思ったことを覚えています。(因みに、北海道に主たる事務所を置いている弁理士はたった46人です…)

地方を拠点とする企業のデジタル対応の遅れ

良い弁理士を見つけられない、探すのが難しいことの原因として考えられるのがのもう一つ。地方を拠点とする企業のデジタル対応の遅れです。

地方の方はウェブミーティングやネット関係のツールに疎い人がまだまだ多いです。東京では当たり前に使っている「Zoom」などのツールを知らず、抵抗感を示す人も少なからずいらっしゃる。こういうツールを使えれば、地方を拠点としていても地理的なハンデはかなり減ります。地方ほど、ネット関係のツールのメリットを享受できるはずなんですが、対応が遅れているという印書です。

地方のクライアントを開拓したい大都市圏の弁理士はいると思います。でも、

メールやチャットではなく電話で

打ち合わせはこっちまで来て

と言われてしまうと、引き受けてくれる弁理士はかなり減ってしまうでしょうねぇ…。

まとめ

色々と話してきましたが、地方に拠点を置く企業様で、なかなか良い弁理士と巡り会えないという方は、

  • 東京、大阪等の大都市圏の弁理士にも目を向ける
  • ネットツールを使いこなして距離の壁を乗り越える

ということをすると、選択肢が圧倒的に増え、自分と感性の合う弁理士に巡り会える可能性が高まると思いますよ!

この記事を書いた人
山田 龍也
クロスリンク特許事務所 代表弁理士。知財活用コンサルタント・ネーミングプロデューサーも務める。 中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。
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