はじめに
10月13日(金)に士業向けの顧客獲得術に関するセミナーに参加してきました。集客・営業について考え直す良い機会になりました。士業以外にも通ずるメソッドです。私が理解した範囲でまとめたものを公開します。
士業を取り巻く環境
近年、士業を取り巻く環境は厳しくなっています。環境の変化としては、例えば、
● 競合の増加(士業人口の増加、隣接業務からの参入)
● 情報の増加(インターネットから専門的な知識・情報を入手可)
● クラウドサービスの普及、AIの実用化(業務の消滅<例えば、税理士の記帳業務など>)
等を挙げることができます。その結果、士業1人に回ってくる案件の数が減少し、業務単価が下がっているのです。
士業のニーズ
しかし、その一方で、士業を求めている人達もいます。例えば、
● 自分たちの不得意業務をアウトソースして効率化を図りたい
● 士業にしかできない高難度業務を依頼したい
● 信頼関係のある人に頼みたい
等のニーズが存在します。
士業の提供する商品・サービスは法律的書面作成や手続きです。サービスの内容自体は差別化をし難く、似たり寄ったりになりがちです。このため、「何を買うか」よりも「誰から買うか」を重視する人が増えてきているのです。
顧客を獲得するための3つの力とは
これらのことを踏まえると、
● 提供する商品・サービスに値段相応の価値がある
● 顧客との間で信頼関係を築くことができる
という2つの条件を満たすことができれば、顧客を獲得することができそうです。そのために必要となるのが、商品力、人間力、契約力の3つの力です。
商品力
顧客の抱えている問題を解決することが可能な優れた商品・サービスを作り、それを提供することができる力です。商品力があると、業務単価を上げることができます。
人間力
信頼関係を築くことができる人間としての魅力です。人間力があれば、クラウドサービスやAIに仕事を奪われることはありません。
契約力
優れた商品・サービスや人間としての魅力を仕事・収益に結びつける力です。これがあって初めて商品・サービスを売り、収益を得ることができます。
3つの力を上げるために取り組むべきこと
それでは、商品力、人間力、契約力を発揮するために取り組むべきことは何でしょうか? まとめてみます。
商品力を上げる
商品力を上げるには商品・サービスの内容は勿論、商品・サービスをどう見せるか、いかに顧客に伝えるか、という部分も大事になってきます。
(1)見込み客の潜在的なニーズを掘り起こす
弁理士の例で言えば、特許出願という手続きの裏にある真のニーズを把握することが大事です。顧客が求めているのは、特許権による模倣防止ではなく、他社に対するライセンス供与かもしれないし、技術ブランドの確立かもしれません。それを商品・サービスに反映させることが望ましいです。
(2)商品・サービスの内容をメニュー化する
見えないものは頼みようがありません。自分ができることを明示し、発信し、見込み客から相談を受けられる状態にすることが大事です。
(3)商品・サービスの価値を見せる
商品・サービスを購入したときの見込み客のメリットをきちんと提示することが大事です。見込み客に対して商品・サービスの価値を理解してもらえなければ受任には繋がりません。
人間力を上げる
「人間力を上げる」を別の言葉で言い換えるならば、機械にできないこと、機械が苦手なことをやるということです。
機械は単純作業が得意です。だから、ここで勝負しようとすると仕事がなくなったり、業務単価が下がったりします。逆に、機械は人の心を扱うのはあまり得意ではありません。ですから、見込み客の心に寄り添えれば勝機(商機?)が見えてきます。
(1)コミュニケーションスキルを上げる
最も大事な部分です。いくら仕事の腕が良くても好きになれない人はいます。少なくとも相手に不快感を与えず、気持ちよく接してもらえるようにしましょう。「あなただから買いたい」と思ってもらえるようなうことが大事です。
(2)ターゲットを絞る
「あなたならではの良さ」に反応する感度を持った人は限られています。感度が低い人に対してアピールしても反応してもらえる確率は低くなります。ターゲットがぼやけないよう、しっかり絞り込むことが大事です。
(3)情報発信をする
あなたがどんな人間なのかを、常に情報発信しましょう。実際に会っていない時でもイメージを刷り込んでおくことが大事です。
契約力を上げる
いわゆるクロージングの部分での交渉力もありますが、以下の取組みをすることで交渉力を補うことができます。
(1)継続的にアプローチする
仮に一度失注したとしても、たまたまタイミングが合わなかっただけかもしれません。そこでアプローチを止めてしまえば次はありません。継続的にアプローチしていれば、再びチャンスが巡ってきます。
(2)フロントエンド商品を開発する
まず、一度利用してもらうことが大事です。そのためには、低価格のお試し商品・お試しサービスを持っている必要があります。フロントエンド商品だけでは利益が出なくても、そこで信頼して貰えればバックエンド商品の購入に繋がります。
(3)見込み客との接触機会を増やす
webやSNSによる情報発信は間接的な接触機会を増やす意味で有効です。でも、更に有効なのは直接接触です。例えば、対面の無料相談やセミナーの開催が挙げられます。無料相談やセミナーは信頼関係を構築するのに適していて受任率を上げるのに役立ちます。
まとめ
ここに挙げた事項は、言われてみれば当たり前のことなのかもしれません。でも、正直、私にはできていない部分がたくさんありました。不足している部分に取り組み、改善していきたいと思っています。
セミナー概要
今回の記事は以下のセミナーで教わった内容を元に執筆しました。野村先生、金丸様、ありがとうございました!
【士業限定!無料開催】
これからの士業が企業との契約を獲得するための3つの力セミナー
● 日時: 2017年10月13日(金)18:00 – 21:20
● 講師: 野村 昌平先生(中小企業診断士)、金丸 文俊様(株式会社ココペリインキュベート 執行役員/SHARES事業部)
● 主催者: 株式会社ココペリインキュベート
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