マインドマップアプリ・MindMeisterを仕事で活用する

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マインドマップアプリで思考の停滞・堂々巡りを解消する

自分の考えが上手くまとまらない。モヤモヤ。イライラ。仕事は山程あるのに捌くことができず山積みに…。

こんなことが起こる原因の一つが「情報の渋滞」です。今は情報過多の時代です。見聞きする情報を闇雲に頭の中に突っ込んでいけば、情報の渋滞が起こるのは必然。情報の渋滞は思考の停滞・堂々巡りを引き起こし、仕事の効率を低下させます。

こんな状態を解消するツールとして、私はマインドマップアプリを使っています。先日(3月3日)、公認会計士の青山 恒夫先生とマインドマップアプリをネタにしたトークイベントを開催しました。その内容の一部をシェアします。

マインドマップとは

マインドマップはトニー・ブザン氏が考案した思考の表現方法であり、人の脳内を可視化するツール、思考を整理し、発想を豊かにするツールです。

紙の中心にテーマを書き、そのテーマに紐付けるように関連するワードを書き出し、書き出したワードに更に関連するワードを四方八方に放射状に繋げていく。このような方法によって、自分の脳内を可視化していきます。

通常、マインドマップは手描きで行います。頭で考えたことを感情の赴くままにダイレクトに紙に描き落としていく。こうすることで、頭に思い浮かんだことをスピーディーに可視化することができるからです。

マインドマップアプリとは

しかし、私は手描きではなく、マインドマップアプリを使っています。マインドマップアプリとはPC上でマインドマップを作画するアプリです。私が手描きではなく、マインドマップアプリを使う理由は、トニー・ブザン氏の言う「マインドマップ」を描くのが目的ではなく、思考の整理を目的としているからです。

マインドマップアプリが手描きより優れている点は項目を簡単に並べ替えられることです。思考の整理の方法として、カードや付箋に項目を書き出し、それを並べ替える方法がありますよね。あれをPC上で行っているイメージです。

また、私は放射状に項目を書き出すのではなく、項目を右方向に書き出していく方式を採用しています。マインドマップ原理主義者の方からは「邪道だ!」と怒られそうですが(笑)
マインドマップアプリをマインドマップを描くツールとしてではなく、ロジックツリーを描くツールとして使っていると言えばいいかもしれません。

マインドマップアプリにはダウンロード型のもの(例えば、XMindなど)と、クラウド型のものがあります。私はクラウド型のMindMeisterを使っています。

マインドマップアプリを使うメリット

実際、マインドマップアプリでロジックツリーを描いてみると、物事の全体構造を一目で俯瞰することができます。

  • 自分の施策に欠けていることがないか
  • 漏れやダブリがないか(MECE)
  • 自分の考え方に偏りがないか
  • やるべきことを全てやっているか

等をチェックするのに非常に優れたツールだと思っています。弁理士は発明を把握する際に、技術思想を階層化して把握することを日常的に行っているので、特に相性が良いツールだと感じています。Mindmeisterは整理した後のシートを画像データで、また階層化されたテキストでダウンロードすることもできますので、そのデータをその後の仕事に活用することも可能です。

また、ダウンロード型ではなく、クラウド型のマインドマップアプリだと、マップが固有のウェブアドレスを持っているので情報を共有したり、公開したりすることも可能です。GoogleDocsのように、お客様と情報を共有しながら、共同編集を行い、思考を整理するといった使い方もできるということです。

マインドマップアプリ・MindMeisterの活用事例

文章だけだとイメージし難いので、MindMeisterを活用した簡単な事例をいくつかご紹介します。

活用事例その1:発明内容の整理

弁理士なら誰でも行う発明内容の整理。特許請求の範囲(クレーム)を作成する際には必ず行うのではないでしょうか?

私はこれにMindMeisterを活用しています。図に示したのは紙おむつの構造を整理したロジックツリーです。

  • 紙おむつは3つの層からなる積層構造
  • トップシート、吸収体、バックシートの3つの層から構成されている
  • トップシートは吸収体の上側に位置し、(尿が通過するように)液が透過する性質(親水性)の不織布でできている
  • 吸収体はフラッフパルプ(綿)と高吸水性ポリマー(高分子吸収材)からできている
  • バックシートは吸収体の下側に位置し、(尿が漏れないように)液不透過性の樹脂フィルムから形成されている
  • 液不透過性の樹脂フィルムは(おむつの中が蒸れないように)小さい孔が多数形成された微多孔性シートから形成されている(尿は漏れないが、湿気は透過するようになっている)

このように発明の内容を整理することができ、発明内容を視覚的にひと目で把握することができます(実際の発明内容はもっと複雑です)。 

活用事例その2:サイトコンテンツの整理

私はサイトコンテンツの整理にもMindMeisterを使っています。図に示したのは事務所のウェブサイトのコンテンツ内容を整理したロジックツリーです。

このようにコンテンツを書き出し、並べてから俯瞰すると、コンテンツ作成の進捗状況やこれから強化していかなければ行けない部分はどこか?ということが見えてきます。

1枚のシートで視覚的に状況を把握することができるのがこのツールの良いところです。シート上で項目をドラッグ&ドロップして移動させることもできるので、説明の順序が気に入らないとか、階層が合っていない場合には項目を並べ替えることも容易です。

おわりに

いかがでしたか?皆さんもぜひ仕事の中で、マインドマップアプリを使ってみてください。私はMindMeisterの有料版を使っていますが、無料版もあります。マップの枚数が3枚まで等の制限はありますが、お試しには十分だと思います。

先日のイベントでは、青山先生のマインドマップアプリ活用法も見させてもらいました。私の比ではない位、MindMeisterを使い込んでいて、こんな使い方もあるのか!と驚かされました。他の人の使い方を見ると、「あっ!自分の●●に転用できそうだな」といったアイデアも浮かんできます。今まで以上にマインドマップアプリの活用シーンが増えていきそうな予感がします。

マインドマップ

山田 龍也
この記事を書いた人
弁理士/ネーミングプロデューサー/テキスト職人。中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。

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