目次
はじめに
知的財産やものづくり、ブランドづくりに関するニュースの中からヤマダが独断と偏見でチョイスしたニュースをざっくり解説する「知財ニュースを弁理士が解説!」。
今回の話題は、トクホ(特保・特定保健用食品)の成分だけでなく、効果にも特許が認められるというニュースです!
特定保健用食品(トクホ)の特許取得に道が開かれる
2016/1/19付の日本経済新聞に、「トクホ、効果に特許 脂肪を消費/免疫力改善」という記事が掲載されました(*1)。
特定保健用食品(トクホ)は、からだの生理学的機能などに影響を与える成分(保健機能成分)を含む食品です。
トクホは食品の有効性や安全性について審査を受け、「お腹の調子を整える」、「血圧が高めの方に適する」などの表示をすることが国から認められています。
この審査は消費者庁の管轄で、あくまで表示をすることを認めるか否かの審査であり、特許とは全く関係ありません。
そして、従来の特許庁の扱いでは、「成分 Aを添加したヨーグルト」が既に知られていた場合には、成分Aに「骨を強化する効果」があることを新たに発見しても、「成分 A を添加した骨強化用ヨーグルト」について特許を取ることは困難でした。
今回の特許の審査基準が見直されることで、「成分 A を添加した骨強化用ヨーグルト」にも特許を認めてくれる可能性が出てきたということです。
最近の健康ブームで、特定保健用食品などの機能性食品の開発に費用を投じている食品メーカーには朗報かもしれません。
関連サイト
トクホ、効果に特許 脂肪を消費/免疫力改善|日本経済新聞
日本経済新聞


トクホ、効果に特許 脂肪を消費/免疫力改善 - 日本経済新聞
特許庁は4月から、「脂肪を消費する」「免疫力を改善」といった食品が持つ効き目に特許を与える仕組みを初めて作る。1100品目を超える特定保健用食品(トクホ)も対象。先...