ものづくりとブランドづくりの専門家・弁理士のヤマダです。
クロスリンク特許事務所(銀座・東銀座・新橋)
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はじめに
以前、勤務していた事務所の最上階に、アイデアマンの若社長がいらっしゃいました。
たった一人で50件近くの発明を出願し、そのうち約20件は特許になっています。
どうすればこの若社長のように、たくさんのアイデアを生み出し、特許化することができるのでしょうか?
若社長の行動パターンから発明のコツを探ってみました。
若社長は「こうなったらいいのに」をたくさんストックしていた
若社長の会社は美容用品や理容用品を製造販売しています。
そして、日頃の業務の中で、漠然とした願望(「こうなったらいいのに」)をたくさんストックしていました。例えば、
「両手が塞がっていても、シャワーの水量が調節できたらいいのに。」とか。
「下手くそな美容師でもうまく巻けるパーマロッドがあればいいのに。」とか。
「こうなったらいいのに」は発明の種になる
これらは、一見、突飛な発想です。単なる願望にすぎず、発明とは言えません。
それでも、こういう願望は発明の種になります。ある日、突然、花が開くことがあるのです。
実際、若社長は庭で水撒きをしている時に、新しいシャワーの仕組みをパッとひらめきました。
水撒きをする時に、ホースの先端を押し潰すと、水が勢い良く吹き出しますよね。
その様子を見て、
● シャワーヘッドをゴムのような簡単に変形する素材で作る
● シャワーの穴の一部をスリット(切り込み)状にして、シャワーヘッドを握ると、スリット状の穴が塞がるようにする
● 塞がっていないシャワーの穴から勢い良く水が吹き出す
という仕組みを思いつきました。
この仕組みなら、両手が塞がっていても、シャワーの水量を簡単に調節できますね。
まとめ
「こうなったらいいのに(単なる願望)」は、ある日、突然、別のアイデアと結びついて、「こうすればできる(発明)」に変化することがあります。
日頃、たくさんの「こうなったらいいのに」をストックしておく。
これが、たくさんの発明を生み出すコツのようです。