話題の特許の情報を複数人でシェアする ~Googleの特許検索サービス「Google Patents」~

目次

はじめに

昨日、「いきなり!ステーキ」の特許について、コラムを書きました(*1)。

こういう「話題の特許」の情報を皆さんとシェアして意見交換できると、とても便利ですよね。

今日は特許情報を複数人でシェアするのに便利なツール「Google Patents」を紹介します。

Googleの特許検索サービス「Google Patents」

8月31日、Googleの特許検索サービス「Google Patents」が日本国特許庁のデータも検索可能となったことを発表しました(*2)。

Google Patentsは、2006年にリリースされたGoogleの特許検索サービスです(*3)。これは、Google Patent Searchとは別のサービスです。

従来は米国特許商標庁(USPTO)、欧州特許庁(EPO)、世界知的所有権機関(WIPO)など数か国の知的財産庁の特許データしか検索できませんでした。それが、今年の8月31日から、日本国特許庁の特許データも検索可能となったのです。

Google Patentsは、Google検索と同様のインターフェイスで気軽に特許検索を行うことができるのが魅力です。

ただ、他にも注目したい機能があります。「固定URLアドレス」です。Google Patentsでは、一つの特許文献の情報が一つの固定URLにひも付けされているのです。

例えば、昨日の「いきなり!ステーキ」の特許に関するコラムで話題にした「ステーキの提供システム(特許5946491)」には、

というURLが割り当てられています。このURLをシェアすれば、たくさんの方がこの特許の内容を見られるわけです。

私は特許情報の検索には、特許庁の無料データベース(検索エンジン)「J-Platpat」をおススメしています。

しかし、J-Platpatでは個々の特許文献に固有のURLアドレスを割り当てていません。

情報をシェアするには、検索結果のテキスト情報をコピーする、或いはPDFファイルをダウンロードして送るなどの必要があり、使い勝手が悪いんですよね。

これに比べると、Google Patentsの固定URLはかなり便利です。とは言え、Google Patentsにも弱点がないわけではありません。

文字や図面が小さい、縦2列のレイアウトで見づらいなど、画面デザインの面でもう少し工夫が欲しい!

今後、この辺りが改善されていくと、もっともっと使いやすいサービスになっていくと思います。

おまけ

遅ればせながら、特許庁のデータベース(検索エンジン)「J-Platpat」も同様の固定アドレスサービスをリリースするようです(*4)。

でも、平成28年12月末まで待たないといけません。しかも「試行」と書いてある…。

特許庁の中の人ーっ! ASAPでお願いしますよ(笑)

関連サイト

(*1)飲食業の方必見。「いきなり!ステーキ」が特許取得。一体、どんな発明なの?|スイーツ弁理士・山田龍也の全部戦略!

(*2)Googleの特許検索サービス、新たに日本・イギリス・フランスなど11カ国の特許が検索対象に|THE BRIDGE

(*3)Google Patents

(*4)特許情報プラットフォーム機能追加・改善予定について|独立行政法人工業所有権情報・研修館HP

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山田 龍也
この記事を書いた人
弁理士/ネーミングプロデューサー/テキスト職人。中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。

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