freee vs マネーフォワード クラウド会計の両雄が特許訴訟で激突!  ~知財ニュースを弁理士が解説!(2016.12/08)~

目次

はじめに

知的財産やものづくり、ブランドづくりに関するニュースの中からヤマダが独断と偏見でチョイスしたニュースをざっくり解説する「知財ニュースを弁理士が解説!」。

今回の話題は、クラウド会計のfreeeとマネーフォワードの特許訴訟です!

「クラウド会計」とは?

インターネット上のサーバーに銀行やクレジットカードの明細を自動で取り込み、PCにソフトをイントールすることなく、ブラウザ上で会計業務を完結させることができるクラウド会計。

記帳作業が楽になって便利ですよね! 私も使っています。

このクラウド会計の両雄「freee」と「マネーフォワード」が特許裁判(平成28年(ワ)35763号)で激突することになりました(*1)。

特許はクラウド会計の「勘定科目の自動仕分け」の仕組みに関するもの

争いの元となっている特許は「特許第5503795号」(*2)。

発明の名称は「会計処理装置、会計処理方法及び会計処理プログラム」です。

この特許はクラウド会計の「勘定科目の自動仕分け」の仕組みに関するものです。
この会計処理装置には取引内容の記載に含まれると予想されるキーワードと勘定項目が紐付けされた対応表が用意されています。
取引内容の記載をこの対応表に照らし合わせることで取引を特定の勘定項目に自動的に仕分けていくのです。

そして、この会計処理装置は取引内容の記載に複数のキーワードが含まれる場合の処理方法に特徴があります。
キーワードに予め優先順位を付けておき、取引内容の記載に複数のキーワードが含まれる場合にはその優先順位が高いキーワードと紐付けされた勘定項目に、取引を自動仕分けする点が特徴です。

現時点では「freee」がどのような訴えをしているかはわかりません。
しかし、「勘定科目の自動仕分け」は記帳作業を楽にするためのキモとなる技術です。両社、譲れないでしょうねぇ。

プレスリリースでも両者の主張は真っ向から対立しています(3,4)。

クラウド会計は小規模事業者や個人事業主にはなくてはならないツールです。今後の裁判の行方を見守りたいと思います。

関連サイト

(*1)freeeがマネーフォワードを提訴、勘定科目の自動仕訳特許侵害で|TechCrunch Japan

TechCrunch
TechCrunch • Startup and Technology News TechCrunch • Reporting on the business of technology, startups, venture capital funding, and Silicon Valley

(*2)JP5503795B1|Google Patents

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(*3)株式会社マネーフォワードに対する特許権侵害訴訟の提起について|freee

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(*4)一部報道機関における特許侵害の記事について|マネーフォワード

株式会社マネーフォワード
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この記事を書いた人
山田 龍也
クロスリンク特許事務所 代表弁理士。知財活用コンサルタント・ネーミングプロデューサーも務める。 中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。
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