商品開発のヒント|ピッチャーのボールの「伸び」や「キレ」が測定可能になるミズノ「MAQ(マキュー)」

目次

はじめに

野球の解説でよく使われる「伸びのあるボール」や「キレのあるボール」という表現。一般人にはなかなか分かり難いものです。

でも、「伸び」や「キレ」を測定可能なセンサが発表されました。

ピッチャーのボールの威力=球速×スピン

日ハムの大谷投手は時速160kmを超える豪速球を投げても痛打されることがあります。

そんなとき、解説者は「スピードは出ていますが、ボールにキレがないですね。」なんて言いますね。
また、バッターが高めのボール球を空振りすると、「今日は高めのボールが伸びていますから、攻略するのはなかなか難しいですよ。」と言っていることもあります。

この「伸び」や「キレ」は、ボールのスピン(回転数・回転軸)が関係しています。
たとえスピード(球速)があっても、スピンが効いていないと、バッターには打ちやすいボールとなってしまうわけですね。

球速はスピードガンで測定可能

球速に関しては、1970年代からスピードガンによる測定が行われてきました。
野球中継の画面や球場のバックスクリーンにピッチャーの投げたボールの球速が表示されるのが当たり前になっています。

スピードガンはピッチャーが投げるボールに対して特定の周波数の電波を照射し、ボールに反射して帰ってくる電波を受信してその周波数を測定し、周波数の変化から球速を算出するものです。

ミズノ「MAQ(マキュー)」ならスピンを測定可能

一方、ボールのスピンについてはテレビやバックスクリーンに数値が表示されることはありません。
アメリカでは3方向から投球を解析する大規模なシステムによってスピンを測定することが行われています。

しかし、日本ではまだまだ馴染みがないというのが実情です。

今回発表された、ミズノのボール型センサ「MAQ(マキュー)」を使えば、いとも簡単にボールのスピンを測定することができます。

「MAQ(マキュー)」は野球の硬式球と同じ材質で、同じ形状、同じ質量、同じウエイトバランスに作られています。

「MAQ(マキュー)」の中心部には高感度の磁気センサとそれを動かす電池が内蔵されていて、ボールを投げるのと同様に「MAQ(マキュー)」を投げれば、内部の磁気センサがその回転を感知して、スピンの量や回転軸を測定することができるのです(*1)。

ミズノ「MAQ(マキュー)」がもたらすもの

スピンの量や回転軸が具体的に数値化されれば、今まで分かり難かった「伸び」や「キレ」の内容が解明されるはずです。

また、「MAQ(マキュー)」の本体価格は19,800円(想定)と比較的安価です。
近い将来、高校球児が「MAQ(マキュー)」のデータを見ながら、速球や変化球の投げ方を工夫するといった場面が当たり前になるかもしれません。

まとめ

「MAQ(マキュー)」は磁気センサの小型化によって可能となった技術です。

最近では、各種センサの小型化が急激に進んでいます。
小型で高性能のセンサは様々な分野で未知の世界を解明する役割を果たしてくれるでしょう。

参考サイト

(*1)MAQ|ミズノHP

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この記事を書いた人
山田 龍也
クロスリンク特許事務所 代表弁理士。知財活用コンサルタント・ネーミングプロデューサーも務める。 中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。
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