知財ニュースを弁理士が解説!(2018年9月第1週)

クロスリンク特許事務所(銀座・東銀座・新橋)・弁理士のヤマダです。

はじめに

今週の話題は、

● よもぎ蒸し組成物
● ドラマ「下町ロケット」
● テニスラケットの歴史
● 意匠法改正
● 休眠特許の活用、川崎モデル
● モスバーガーの差別化戦略
● エースコックの特許製法「バター状ブロック」

などです!

知財ニュースを弁理士が解説!(2018年9月第1週)

知的財産やものづくり、ブランドづくりに関するニュースの中からヤマダが独断と偏見でチョイスしたニュースをざっくり解説する「知財ニュースを弁理士が解説!」。

● 技術<特許・実用新案>、デザイン<意匠>、著作物、商品企画等、ものづくりに関するニュース
● ブランド<商標>、不正競争等;ブランドづくりに関するニュース
● その他の気になったニュース

をまとめています。今週も行ってみましょう!

 

(1)特許はブランディングにも役立つ|特許、ブランドづくり

元記事:長野諏訪湖「RAKO華乃井ホテル」の湯めぐり&特許取得のよもぎ蒸し「天童蒸」が気になる!|BIGLOBE Beauty

 

特許と言うと、技術を護るためのもの。そう考えている人が殆どだと思います。でも、特許を取ることのメリットは決してそれだけではありません。

「特許を持っている」ということが、「あの会社は技術力がある」という評価と繋がってブランドづくりに役立つことがあります。また、「特許を取っている商品だから、技術的に優れた商品なのだろう」というイメージを与え、販売促進に寄与することもあります。

せっかく取った特許はうまく使いましょう。そして、特許の利用価値を考えて、特許を取りに行くということも一考です。

因みに、この記事に出てくるのは「よもぎ蒸し組成物」という特許です(特許第6296411号)。

この特許に出てくる第一の発明は 「たんぽぽの花と、松かさと、落花生の殻と、蒲公英と、鶏血藤と、柿の葉とを含む、よもぎ蒸し組成物。」です。

 

(2)ドラマ「下町ロケット」を視て、ものづくりのヒントを得る|ものづくり

元記事:ギアゴースト副社長・女性天才エンジニアの島津裕役に #イモトアヤコ さんが決定|TBS日曜劇場「下町ロケット」Twitter公式アカウント

 

3年前、2015年10月期ドラマとして放送され、好評を博した「下町ロケット」が再びドラマ化されます。

今回は、先ごろ発表された第三作「下町ロケット ゴースト」のドラマ化です。

「たかがドラマじゃないか。エンターテイメントでしょ」なんて言わずに、ぜひ視てください。ものづくりのヒントが沢山詰まっていますから。製造業・技術に携わる人なら、きっと仕事に活かせる気づきを得られるはずです。

ヤマダは、昨年、ドラマ「陸王」が放映されたとき、毎回、ドラマから得られた気づきをブログに書いていましたよ。皆さんも是非!

ドラマ「陸王」に学ぶものづくりのヒント

 

(3)ものづくりは材料と構造の2面から考える|ものづくり

元記事:「テニスラケットの歴史」が1分30秒でわかるムービーが公開中|Gigazine

 

工業製品は、その製品を形作る材料と、その製品に機能を付与する構造や形状から成り立っています。

ものづくりに行き詰まったら、その製品を材料と構造に分解してみましょう。材料と構造の2面から考えるということです。

材料と構造の各々を最適化してみて、そのマッチングを見てみる。最適×最適が製品全体として最適であるとは限りません。今まで見向きもしなかった材料を使うことで、ブレイスクルーを果たせる場合もあるんです。

 

(4)ものづくりにデザインの視点を|意匠

元記事:デザインの意義を捉え直し経営に生かせ|日本経済新聞

 

製品デザインを保護する意匠法の改正が予定されています。

技術(特許)が見込み客をロジカル(論理的)に説得するものだとしたら、デザイン(意匠)やブランド(商標)は見込み客をエモーショナル(感情的)に説得するもの。

理屈で説得しても人は商品を買ってくれません。その人の感情が動いたときに初めて「購買」という行動に移ります。そういう意味で、ものづくりにデザイン(意匠)の視点を持つことは非常に重要です。

 

(5)大企業の休眠特許を買う|特許、ものづくり

元記事:眠らせない! 特許活用で地方が元気に!?|ゆうがたサテライト|TV TOKYO

 

川崎市が大企業の特許を活用して中小企業の自社製品開発を支援するプロジェクトを行っています。これを「川崎モデル」と言います。

参加した大企業も、富士通、東芝、NEC、日立製作所、日産自動車、パイオニア、味の素…。錚々たるメンバーです。

大企業は事業化まで至らなかった、未だ活用されていない休眠特許を持っています。ある程度の商業規模が求められる大企業では商品化できないというだけで、その技術自体がダメというわけではないのです。

大企業の休眠特許を買うということは、大企業の知恵を自社の商品開発に活かせるということです。一考の余地はあると思います。

 

(6)敵が変わったら、差別化戦略も変える|差別化、ブランドづくり

元記事:
モス、5年連続の尋常じゃない客数減…マック復活&海外勢上陸ラッシュで「凡庸なバーガー化」|Business Journal

 

差別化戦略の成功事例として語られることが多かったモスバーガーが苦戦しているようです。

前門の虎「マクドナルド」との差別化には成功したけれども、そこには後門の狼「海外発・プレミアムバーガー」が迫っていたということです。

敵が変わったら、差別化戦略も変えなければいけません。モスバーガーがシェイクシャックとどういう差別化を図っていくのか、これは見ものですよ。

 

(7)技術ブランディング|特許、ブランドづくり

元記事:じわとろ じゃが塩バター味ラーメン 新発売|PR Times

 

エースコックの販売戦略。特許製法「バター状ブロック」を押し出しています。

いわゆる「技術ブランディング」というやり方です。最初に書いた「よもぎ蒸し組成物」と同じやり方です。

大事なのは、特許や技術が品質に繋がっているイメージを持ってもらうことです。難しいことを言ってはいけません。分かりやすくアピールするのがコツです。

因みに、この記事に出てくるのは「油脂を主成分とする成型調味料、及びその成型調味料の製造方法」という特許です(特許第3586651号)。

まとめ

今週は知的財産をビジネス戦略の中にうまく活かしている事例が多かったですね。

ぜひ参考にしてみてください!

オススメの記事

「知財ニュースを弁理士が解説!」の過去記事はこちら。

 

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プロフィール

山田 龍也(やまだ たつや)
山田 龍也(やまだ たつや)
ものづくりとブランドづくりの専門家/弁理士/ブロガー。
中小製造業のものづくり、個人事業主のブランドづくりを支援中。
特許・実用新案・意匠・商標の権利取得手続; 知財戦略・商品の差別化戦略の立案; 商品の企画・開発に関するアドバイス; 情報発信を用いたブランディング・マーケティング; が得意。