事例から学ぶキャッチコピーの作り方|「人形の久月」「顔がいのちの吉徳」

中小企業専門・クロスリンク特許事務所(東京都中央区銀座)の代表弁理士・山田龍也(@sweetsbenrishi)です。

この記事は、「キャッチコピー」のカテゴリーに属する記事です。

キャッチコピー(キャッチフレーズ、タグライン)は、お店や商品・サービスを宣伝するための短い文章です。
インパクトのあるキャッチコピーは、見込客を惹き付け、集客や収益UPに貢献してくれます。

今日は人気の雛人形「久月」「吉徳」からキャッチコピーの作り方を学んでみましょう!

 

事例から学ぶキャッチコピーの作り方|「人形の久月」「顔がいのちの吉徳」

今回の事例は、雛人形の「久月」と「吉徳」です。

この雛人形の老舗2店のキャッチフレーズから真似ぶべきポイントを紹介していきます。

 

先にキーワードを挙げておきましょう。以下の3つです。

● シンプルに
● 強い印象を残す
● 商品やサービスの個性・独自性をアピールする
では、それぞれのポイントについて解説していきます。

【キャッチコピーの作り方①】シンプルに

キャッチコピーは短文です。
複雑で理解が難しい文章だとメッセージが伝わりにくくなります。
キャッチコピーにシンプルさは必須の条件です。

「久月」のキャッチコピーの内容

「久月」のキャッチコピーは「人形の久月」

シンプルですね。
短く、力強く、内容もわかりやすいです。

「吉徳」のキャッチコピーの内容

「吉徳」のキャッチコピーは「人形は顔がいのち」「顔がいのちの吉徳」です。

こちらもシンプルです。
「人形の久月」より若干長いですが、冗長さは感じさせません。
伝えたい内容もよくわかります。

【キャッチコピーの作り方②】強い印象を残す

キャッチコピーは見込客に商品やサービスを覚えてもらうための文章です。
商品やサービスを覚えてもらうことが、商品やサービスの購入に繋がるからです。
そうすると、キャッチコピーはインパクトがあり、強い印象が残るものの方が有利です。

「久月」のキャッチコピーの印象度

「人形の久月」はテレビCMでもおなじみですよね。

この時期になると良く耳にします。
「にんぎょーのきゅーげつー♪」のあのメロディー。
子供の頃、歌った人も多いのではないでしょうか?

日本全国、老若男女に至るまで浸透している印象的なキャッチフレーズです。

「吉徳」のキャッチコピーの印象度

「人形は顔がいのち」「顔がいのちの吉徳」も有名ですね。

テレビCMでよく流れている「かおがいのちーの よーしーとーくー♪」です。

「人形の久月」と並び、印象的で記憶に残るキャッチコピーです。

【キャッチコピーの作り方③】商品やサービスの個性・独自性をアピールする

ここまでは両者互角。

評価が分かれたのはこの項目です。

「久月」のキャッチコピーのアピールポイント

「人形の久月」の特徴部分は「人形の」です。
「久月」は屋号そのものですからね。

ここでアピールしているのは業種・業界、扱っている商品です。久月が何のお店かを明確にしているわけです。

その上で、「人形と言えば久月でしょう!」と訴えています。自分の店は人形業界でナンバー1だ、トップだというプライドを感じさせるキャッチコピーです。

「吉徳」のキャッチコピーのアピールポイント

「人形は顔がいのち」「顔がいのちの吉徳」の特徴部分は「顔がいのち」です。

ここでアピールしているのは自分の商品の特徴です。どんな人形を売っているのかを明確にしているわけです。

自分たちがどんなこだわりを持って人形を作っているのかをアピールするキャッチコピーになっています。

「久月」のキャッチコピーには商品やサービスの個性・独自性が現れていない

「人形の久月」は、「人形と言えば久月でしょう!」と訴えているわけです。

ただ、残念ながら、このキャッチコピーを見るだけでは、その根拠が不明確なんですよね。
売上なのか、歴史や伝統なのか、人形の品質なのか。何に自信をもって「久月が一番」といっているのかが若干分かり難い。
商品やサービスの個性・独自性というものが見えないわけです。

「権威性」を訴えているんでしょうが、ともすると独りよがりな感じが出てしまい、お客様を置き去りにしてしまう危険性があるキャッチコピーと言えます。

「吉徳」のキャッチコピーには商品やサービスの個性・独自性が現れている!

これに対し、「顔がいのち」は、商品の特徴や自分たちのこだわりポイントをアピールしています。

自分たちの商品の特徴を説明し、他社の商品と差別化し、自分独自のポジションを確立するという意味で、良いキャッチコピーです。
このように自分のポジションを確立し、「旗を立てる」ことができると、その「旗」に興味を持った人が集まってくるんです。

あとはお店を訪れたお客様が「あぁ。やっぱり吉徳の人形は顔がいいね!」と言ってもらえるような商品を提供することです。
商品への納得感・満足感がお客様との信頼関係を築き、ファンやリピーターを作ります。
そうなれば、紹介もどんどん発生するはずです。

最近は、ありきたりでない商品、他にはない特徴を持った商品、自分の希望にピッタリ合った商品を求める人が増えています。
他の人と同じような大量生産品では満足できない人が増えているということです。
そのような世相の中では、「顔がいのち」のような商品の特徴や独自性をアピールするキャッチコピーが効果的なんです!

ということで、雛人形の老舗2点のキャッチコピー対決。
ヤマダは吉徳の「顔がいのち」に軍配を上げます。

【キャッチコピーの作り方】まとめ

今日は、久月の「人形の久月」と吉徳の「顔がいのち」を題材に、キャッチコピーの作り方について考えてみました。

ポイントを復習すると、

● シンプルに
● 強い印象を残す
● 商品やサービスの個性・独自性をアピールする

の3つです。

特に、3番目の「商品やサービスの個性・独自性をアピールする」は大事ですよ!

 

考えてみると、「かおがいのちーの よーしーとーくー♪」って、私が子供の頃からTVで流れていた気がします。
もう、かれこれ50年以上、放映しているのではないでしょうか?

この激動の時代に、50年以上、一貫して同じキャッチコピーを使い続けている、コンセプトに全くブレがないって、すごくないですか?!

ブランドづくりには、こういう継続的な情報発信、刷り込みが大事なんです。

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