中小企業のためのブランド戦略・参考事例集|カルピス

中小企業専門・クロスリンク特許事務所(東京都中央区銀座)の代表弁理士・山田龍也(@sweetsbenrishi)です。

「ブランディングが大事」

それはわかっているけれど、

「うちは高級品を扱っているわけじゃないし…。」
「広告費をかけられないからブランディングは無理…。」

そんなお悩みをよく聞きます。

でも結論から言ってしまうと、ブランディングには高価な商品もマスメディアでの広告も不要です。

ブランディングはお客様からの信頼を集めるための活動。
その基となる考え方です。

まずは、「ブランディング」とは何かを知りましょう。
その「ブランディング」をあなたの会社、商品、サービスに当てはめていけば、「ブランディング」は徐々に形になってくるのです。

弁理士は商標登録の専門家です。
商標登録はブランディングの活動とは切っても切れない関係にあります。
商標登録の専門家である弁理士の視点から、皆さんのブランディングに役立つ情報をお伝えしていきます。

目次

カルピスのブランド戦略から学ぶ中小企業のブランド戦略

実際の事例の中から、中小企業のブランド戦略に役立つ事例を紹介する「中小企業のためのブランド戦略事例集」。

今回の事例は、今年、誕生から100周年を迎えるカルピスです!

カルピスは今年で誕生から100周年だそうです。

https://twitter.com/houdoukyoku/status/1098559049828786176

誰もが子供の頃から慣れ親しんでいる「カルピス」。

この「カルピス」のブランド戦略から、中小企業のブランド戦略を考えてみましょう。

中小企業のブランド戦略①|ニッチトップ戦略

カルピスといえば、白い乳酸飲料の代名詞です。

森永乳業の「コーラス」という競合品がありました。
しかし、認知度からするとカルピスが圧倒的です。

乳酸飲料は飲料の中でごく一部を占めるにすぎません。
しかし、その狭い分野でもいいからトップを取る、その分野の代名詞となる

これこそがブランドづくりの第一歩と言えます。
この方法は「ニッチトップ戦略」とも言われています。

昔、「2位じゃダメなんでしょうか」と発言した女史がいましたね(笑)
でも、ブランド戦略では1位を取らないとダメなんです。

小さなお山の大将になることを目指しましょう。

中小企業のためのブランド戦略②|イメージカラー戦略

カルピスの爽やかなイメージ。

このイメージに一役買っているのが「色」です。

白と青のツートンカラー。
白地に青の水玉。

上のTwitter記事でも、バックボードからキャラクターを務める俳優陣の衣装まで、全てが白と青で統一されています。
この二色がカルピスを象徴するシンボルカラー、コーポレートカラーなのです。

色というのは印象的で記憶の中に強烈に残ります。
だから、ブランドづくりに色をうまく使っていくと効果的です。

自分の会社の理念、メッセージを色に託し、全てをそのイメージで統一していく。
そんな取り組みをしてみてはいかがでしょうか?

中小企業のためのブランド戦略③|キャッチフレーズ戦略

カルピスはキャッチフレーズをうまく使う企業というイメージがあります。

「カルピスは初恋の味」

爽やかな酸味と甘みが相まった、カルピスの甘酸っぱい味を初恋に例える。
なかなかロマンティックで、印象的なキャッチフレーズだと思いませんか?

現在のコーポレート・スローガンは「カラダにピース。CALPIS」。

「カラダにピース」と「CALPIS」で語感を揃えているので覚えやすいですね。
健康志向の乳酸飲料というところにも良くマッチしたキャッチフレーズです。

商品名は商品の内容・特徴を端的に表すもの。
あまり長くはできません。

商品名だけでは説明しきれない、企業理念や目指すべき方向性、商品づくりの姿勢。
これらをキャッチフレーズで表現することで、お客様との距離が近づきます。

これがブランドづくりに役立つのです。

中小企業のためのブランド戦略|まとめ

今日のまとめです。

  • ニッチトップ
  • イメージカラー
  • キャッチフレーズ

これらのブランド戦略をあなたの会社のブランドづくりに活かしていきましょう!

山田 龍也
この記事を書いた人
弁理士/ネーミングプロデューサー/テキスト職人。中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。

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