事例・「ライブ専用イヤープラグ(耳栓)」から学ぶ商品企画のツボ|新商品の企画では用途探索が大事

中小企業専門・クロスリンク特許事務所(東京都中央区銀座)所長、弁理士の山田龍也(@ta2_ymd)です。

はじめに

音楽のライブ会場で使うための耳栓「ライブ専用イヤープラグ」が注目されています。

音楽を聴きに行っているのに耳栓とはこれ如何に?!

今日は、この「ライブ専用イヤープラグ」の商品企画を分析します。

事例・「ライブ専用イヤープラグ(耳栓)」から学ぶ商品企画のツボ|新商品の企画では用途探索が大事

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に関するニュースを題材に、中小企業様がオリジナル商品を企画・開発する際に役立つ情報をお届けする「事例から学ぶ商品企画のツボ」。

 

今日の事例は、「ライブ専用イヤープラグ(耳栓)」です。

 

この耳栓の商品企画を分析し、参考にすべき点をピックアップしていきます。

(1)既存商品の新たな用途を見つける

参考にすべき点の1つ目は、既存商品の新たな用途を見つけた点です。

既存の耳栓の用途は「音の遮断」「静音化」です。
職場で雑音を排除し、仕事に集中するために使ったりしますね。
この場合は、とにかく雑音がなくなって静かになればいいわけです。

 

これに対し、「ライブ専用イヤープラグ(耳栓)」の用途は「聴覚の保護」です。
ライブ会場の大音量から耳を守るためのものです。

聴覚の保護が目的なので、ただ音を遮断すればいいわけではありません。
当然、既存の耳栓とは求められる機能も変わってきます。

新商品の企画では用途探索が大事です。
既存の商品でも新たな用途を見つけることによって、いくらでも新商品はできるのです。

(2)新たな用途に合った機能を追求する

参考にすべき点の2つ目は、新たな用途に合った機能を追求した点です。

この耳栓はライブ会場という特殊な場で使うものです。
音楽を聴きに行っているわけですから、従来の耳栓のように完全に音を遮断してはいけないわけです。
そして、アーティストが奏でる音楽のニュアンスを損なってしまったら、せっかくのライブが台無しです。

そこで、この「ライブ専用イヤープラグ(耳栓)」は音の周波数のバランスにこだわりました。
通常の耳栓で音を遮断しようとすると、中高音がカットされ易く、低音はカットされ難いという傾向があります。
そうすると、中高音と低音のバランスが崩れてしまい、音楽を楽しめないわけです。

この耳栓では低音より中音や高音が通り易くなるように調整しています。
これは通常の耳栓では必要のない機能です。

用途を変えることで、要求される機能が変わり、新たな商品ができあがったわけです。

(3)社会的な問題に目を向ける

参考にすべき点の3つ目は、社会的な問題に目を向けた点です。

近年、大音響による難聴が社会的にも問題視されています。

例えば、

● ヘッドホンやイヤホンを使うことによる難聴(ヘッドフォン難聴・イヤホン難聴)
● ライブ会場での大音響による難聴(騒音性難聴・音響外傷)

等が社会的な問題になりつつあります。

 

「ライブ専用イヤープラグ(耳栓)」はこのような社会的な問題に目を向け、自分たちの技術で解決しようとしたものです。

この耳栓を製作する須山歯研は、アーティスト用のイヤーモニターやオーダーメードイヤホン等を製作しています。
これらの技術的な蓄積を使って新たな商品を開発したわけです。

技術的な問題を解決するために既存の商品に改良を加えるというのはよくあるやり方です。
ここに「社会的な問題」という別の視点を加える。

こうすることで、単なる技術追求により生まれた商品とは別のテイストを持った商品ができあがるわけです。

まとめ

「ライブ専用イヤープラグ(耳栓)」の商品企画の参考にすべき点は、

(1)既存商品の新たな用途を見つける
(2)新たな用途に合った機能を追求する
(3)社会的な問題に目を向ける

でした。

商品企画で煮詰まったときは機能面の追求から一旦離れ、用途面のアイデア出しをしてみるのも一考です。
また、技術的な問題だけでなく、社会的揉んだに目を向けてみると、新たな企画のヒントを得られると思いますよ!

 

今回のネタ元は以下のニュース記事です。
興味のある方はこちらもご覧くださいね。

参考:広がるライブ用耳栓、どんな仕組み 使い心地は? |NIKKEI STYLE

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プロフィール

山田 龍也(やまだ たつや)
山田 龍也(やまだ たつや)
ものづくりとブランドづくりの専門家/弁理士/ブロガー。
中小製造業のものづくり、個人事業主のブランドづくりを支援中。
特許・実用新案・意匠・商標の権利取得手続; 知財戦略・商品の差別化戦略の立案; 商品の企画・開発に関するアドバイス; 情報発信を用いたブランディング・マーケティング; が得意。

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