知的財産の専門家・弁理士による無料相談を活用する

目次

はじめに

はじめての特許、はじめての商標…。わからないことが多いと思います。そんなときは弁理士に会いに行ってみましょう!

今日は手軽に弁理士に相談することができる無料相談についてお話しします。

自分で調べるより聞いてしまった方が速い

最近は、インターネットで何でも調べられる時代になりました。googleやyahooなどの検索エンジンにキーワードを入れて検索すれば手軽に情報を入手することができます。

だから、はじめて特許を出そう、商標を出そうとなったら、まずはインターネットで情報を調べてみるという方が多いのではないでしょうか。

でも、自分が知らない分野の情報を調べるのは骨が折れるものです。なかなか欲しい情報にたどり着けずイライラ…。そんなことをしている間にどんどん時間は経ってしまいます。

特許や商標は早い者勝ちの世界です。できるだけ早く方向性を決めて、手を打った方が有利です。

そうすると、自分で調べるより、知財の専門家である弁理士に聞いてしまった方が速いということになります。その方が、速やかに、的を射た結論を導くことができるのです。

公的機関の無料相談を利用する

「そんなことを言われても知り合いの弁理士もいないし、どこに行けばいいのかわからないよ!」という方も多いと思います。

そんなときは、公的機関の無料相談を利用してみるのも一つの方法です。代表的なものをいくつか挙げてみます。

(1)日本弁理士会

日本弁理士会では、地域支部ごとに無料相談を受け付けています。

私が所属する関東支部では、虎ノ門にある弁理士会館に「常設知的財産相談室」を設置しています(*1)。

ここには、弁理士2人が常駐していて、相談に乗ってくれます。事前予約が必要で、相談時間は30分です。

実は、私も今年から相談員になりました。2ヶ月に1回くらいのペースで相談をお受けすることになりそうです。

<弁理士による無料相談>
相談日:   月〜金曜日(祝日・年末年始は休み)
相談時間: 10:00〜12:00、14:00〜16:00
場所:    東京都千代田区霞が関3-4-2 弁理士会館1階
電話:    03-3519-2707(予約受付時間:9:00〜17:00)

(2)東京都中小企業振興公社

東京都中小企業振興公社では、秋葉原にある東京都知的財産総合センターで無料相談を受け付けています(*2)。

ここでは、通常、企業の知的財産部門経験者などが相談を受けていますが、より専門的な相談には弁理士が対応しています。ただし、弁理士による対応は午後の時間帯だけですので、ご注意ください。

ここも事前予約が必要で、相談時間は1時間です。

<弁理士による無料相談>
相談日:   月〜金曜日(祝日・年末年始は休み)
相談時間: 13:00〜17:00
場所:    東京都台東区台東1-3-5  東京都知的財産総合センター
電話:    03-3832-3655(予約受付時間:9:00〜17:00)

(3)経済産業局

経済産業局では、中小企業の知的財産に関する悩みをワンストップで解決しようという目的で各都道府県に「知的財産総合支援窓口」を設置しています(*3)。

関東経済産業局では、虎ノ門の発明会館にある「知的財産総合支援窓口」で無料相談を受け付けています。

ここでは、通常、2名の窓口支援担当者が相談を受けていますが、高度な専門性を必要とする内容については弁理士が対応しています。

ただし、弁理士による対応は、火・水・木曜日の午後の時間帯だけですので、ご注意ください。

ここは事前予約ができません。直接、現地に行って並ぶという感じですね。相談時間は1時間程度です。

<弁理士による無料相談>
相談日:   火〜木曜日(祝日・年末年始は休み)
相談時間: 13:00〜17:00
場所:    東京都港区虎ノ門二丁目9番14号 発明会館1階
電話:    0570-82100<全国共通ナビダイヤル>(案内時間:8:30〜17:30)

特許事務所の無料相談を利用する

公的機関は気軽な相談相手としては最適ですが、特許や商標の申請手続きまでしてくれるわけではありません。

ですので、特許や商標を申請する方向性がある程度決まったら、特許事務所に相談に行くとよいと思います。

特許事務所では申請書類の作成スケジュールや料金面などの具体的な部分についても相談に乗ってくれます。

最近では、無料相談を受け付けている特許事務所が増えています。

初回相談が無料という事務所もありますし、相談の後、その事務所に申請手続きを依頼した場合は相談料を請求しない(返金する)という事務所もあります。「特許事務所に相談に行くのは敷居が高い」という人も多いのですが、思い切って飛び込んでみましょう(笑)

知り合いの弁理士がいない場合は、日本弁理士会の検索システム「弁理士ナビ」(*4)を使って、お近くの特許事務所を探してみてください。

また、弁護士、税理士、行政書士などの先生に知り合いの弁理士がいないか聞いてみるのもよい方法だと思います。士業同士の交流があるので、いい弁理士を紹介してもらえるかもしれません。

特許事務所の無料相談は時間の制約が比較的少なく、じっくり相談をすることができるというメリットがあります。じっくり相談をして弁理士との間に信頼関係を築くことができれば、その後の作業もスムーズに進みやすくなりますよ。

あなたの会社の状況を熟知した弁理士は、かかりつけのお医者さんのような存在です。

定期的に診察(相談)を受けて、そのときの体調に合った薬(対応策)を処方してもらいましょう!

まとめ

1.自分で調べるより、弁理士に聞いてしまった方が速い。
2.手始めに、公的機関の無料相談を受けてみるとよい。
3.特許などを申請する方向性が決まったら特許事務所に相談に行くべし。

参考サイト

(*1)常設知的財産相談室|日本弁理士会関東支部

あわせて読みたい
ページが見つかりませんでした | 日本弁理士会関東会 特許・実用新案、意匠、商標、著作権、知的財産については、日本弁理士会関東会にご相談ください。

(*2)知財相談|東京都知的財産総合センター

東京都中小企業振興公社

(*3)全国の窓口一覧|知財総合支援窓口 知財ポータル

http://chizai-portal.jp/area/

(*4)弁理士ナビ

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山田 龍也
この記事を書いた人
弁理士/ネーミングプロデューサー/テキスト職人。中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。

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