特許原簿って何だ? ~特定の人や会社が本当に特許を持っているかどうかを調べる方法~

クロスリンク特許事務所(銀座・東銀座・新橋)・弁理士のヤマダです。

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目次

はじめに

先日、ある人から、こんな質問をされました。

「Aさんが特許を持っているらしいんです。でも本当に特許を持っているかどうか、わかりません。どうやって調べればいいんですか?」

さて、皆さんならどうやって調べますか?

本当に特許を持っているかどうかを調べなければいけない理由

特定の人が本当に特許を持っているかどうかを調べなければいけない場面は、意外に多いかもしれません。

例えば、「特許を持っている」という触れ込みで、製品を売り込まれたり、共同ビジネスを持ちかけられた場面。「あなたの会社の製品は、うちの会社の特許権を侵害しているから、直ちに、製品の製造販売を中止してください!」と警告された場面。

いくら、その人が特許を持っていると言っても、本当に特許を持っているかどうかはわからないですよね? こんなときは相手の言うことを鵜呑みにせず、きちんと自分で調べてみる必要があるんです。

本当に特許を持っているかどうかは「特許原簿」を調べればわかる

それでは、特定の人が本当に特許を持っているかどうかを、どうやって調べればいいのでしょうか? 正解は「特許原簿(特許登録原簿)を調べる」です。特許原簿は不動産の登記簿のようなものです。

コラム#13_特許原簿見本

引用元:特許原簿の見本|特許庁(*1)

特許原簿を調べれば、

● 特許権が実際に存在するかどうか
● 特許権者は誰か

などの情報(権利情報)を知ることができます。これらの情報は他の方法でも知ることができますが、特許原簿の情報がオリジナルであり、最も正確な情報です。また、権利情報に変更があった場合にも、最も早く更新されるのです。

特許原簿の情報の入手方法(その1) ~特許庁に交付請求する~

特許原簿の情報は、対象となる特許の特許番号を特定して特許庁に交付請求すれば入手することができます(*2)。

逆に言うと、特許番号がわからないと交付請求することができません。ですので、まずは相手の持っている特許の番号を調べましょう。特許番号は、特許情報プラットフォーム<J-PlatPat>で調べることができます。

(バナーをクリックすると、J-PlatPatのページに移行します)

(1)検索方法の設定

J-PlatPatのトップページで、「特許・実用新案」のタブから、「特許・実用新案テキスト検索」を選択し、クリックします。

(2)検索項目の設定

検索画面で、種別「特許公報」、検索項目「出願人/権利者」を選択し、キーワードに個人名や会社名を入力します。

(3)検索結果の表示

「キーワードで検索」をクリックすれば、その人や会社に関連する特許の番号が表示されます。

J-PlatPatを使った検索については、以前、このコラムでも紹介しています。検索方法がよくわからないという方は、過去記事(*3)を参照してください。

特許原簿の情報の入手方法(その2) ~代行業者に依頼する~

特許原簿の情報を取り寄せてくれる代行業者もあります。例えば、一般財団法人日本特許情報機構(Japio)は、登録原簿謄本取り次ぎサービス(*4)を提供しています。

自分で交付請求するのが面倒という人は、代行業者に頼んでしまいましょう!

特許原簿の情報の入手方法(その3) ~J-Platpatで調べる~

簡易的な情報でもよければ、J-Platpatで権利情報を調べることもできます。

J-Platpatの情報は最新情報ではない可能性があります。それでも、ざっと内容を確認したいということであれば、J-Platpatの情報でも十分かもしれません。

調べ方は簡単です。先程、J-Platpatを使って特許番号を調べる方法を説明しました。この際、検索結果に表示された各々の特許番号をクリックしてみてください。

特許公報のページが表示されます。このページの右上の「経過情報」のボタンをクリックします。

経過情報のページが表示されます。このページの「登録情報」のタブをクリックします。

登録情報のページが表示されます。このページに「本権利は抹消されていない」と記載されていれば、その特許は実際に存在しているということです。

また、このページには特許権者の名前や特許料(年金)の支払状況なども記載されています。下調べとしては、これでも十分かもしれません。

権利情報はリアルタイムで入手する必要がある

特許はその内容が絶えず変化しています。特許権が一旦設定されたら、未来永劫その内容が変わらないということではありません。例えば、

● 特許権が譲渡されて特許権者が変わる
● 特許の対象となっている発明の内容が変わる
● 特許権が何らかの理由で消滅する

など、色々なことが起こります。特許権侵害の警告を受けたので調べてみたら、特許権者が特許料を納めておらず、その特許権は既に消滅(失効)していた、なんて話も聞いたことがあります。

ですから、権利情報はリアルタイムで入手する必要があるのです。気になる他社特許がある場合などには、定期的に権利情報をウォッチすることをお勧めします。

まとめ

1.特定の人が本当に特許を持っているかどうかは特許原簿を調べればかる。
2.特許原簿の情報がオリジナルであり、最も正確な情報。
3.簡易的な情報でもよければ、J-Platpatで権利情報を調べることもできる。

参考サイト

(*1)特許原簿の見本|特許庁

あわせて読みたい

(*2)特許登録原簿の閲覧及び交付請求|特許庁

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(*3)無料データベース「特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)」を利用しよう! ~中小企業も自分で特許検索をした方がよい~

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(*4)登録原簿謄本取り次ぎサービス|一般財団法人日本特許情報機構(Japio)

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この記事を書いた人
山田 龍也
クロスリンク特許事務所 代表弁理士。知財活用コンサルタント・ネーミングプロデューサーも務める。 中小製造業によくある「良い商品なのに売れない」のお悩みをローテク製品の特許取得、知的財産(特許・商標)を活用したブランドづくり、商品名のネーミングで解決している。
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